国民民主党は今月4日に両院議員総会を開き、女性との不倫関係を報じられた玉木代表について、政治倫理に反する行為だとして4日から役職停止3か月とすることを決めました。 役職停止の期間中は、古川代表代行が代表の職務を担うことになります。
国民民主党は、先月、玉木代表が女性との不倫関係を報じられ、事実関係をおおむね認めたことを受けて、党所属の国会議員3人で構成する倫理委員会が党の倫理規則に違反しているかどうか調査を行いました。
4日に開かれた党の両院議員総会では、倫理委員会の調査結果を踏まえ榛葉幹事長が、政治倫理に反し党の名誉や信頼を傷つける行為だとして、4日から役職停止3か月とする案を示しました。
これに対し出席者から異論は出されず、全会一致で玉木氏の処分が決定しました。
これに伴い玉木氏が役職停止の期間中は、古川代表代行が代表の職務を担うことになりました。
一方、処分の期間が終わる来年3月4日以降は、玉木氏が代表に復帰するということです。
玉木氏「期待寄せていただいたすべての皆さんにおわび」
処分を受けた玉木氏は記者団に対し「3か月間は一議員として真摯(しんし)に誠実に信頼回復と党勢の拡大に汗をかいていきたい。改めて全国の国民民主党の仲間、党員、サポーターなど、大きな期待を寄せていただいたすべての皆さんにおわびを申し上げたい」と述べました。
そのうえで「『103万円の壁』の見直しなどの交渉に影響が出ないよう、前面に立って努力している浜口政務調査会長や古川税制調査会長を後方からしっかりバックアップしていきたい」と述べました。
一方、記者団から「代表を辞める考えはないのか」と問われたのに対し、「今回の処分を真摯に受け入れて党の決定に従いたい」と述べました。
榛葉幹事長「信頼回復や党勢拡大に汗かいてほしい」
国民民主党の榛葉幹事長は記者団に対し「一議員に戻って、初めて当選をした10数年前や、この党を結党した4年前の原点に戻ってもらい反省すると同時に、被災地をはじめ全国をおわび行脚して回り、信頼回復や党勢拡大に汗をかいてほしい」と述べました。
そのうえで「処分によっていかなる交渉や政策実現にも影響が出てはならないし、出ないようにするのが幹事長の責務だ。全員野球でしっかり頑張っていく」と述べました。
舟山参院議員会長「組織としてこれからも変わらず取り組む」
国民民主党の舟山参議院議員会長は、記者団に対し「党の『顔』が不在になることは一定の痛手だと思う。ただ、玉木氏だけが政策議論や他党との交渉の現場にいるわけではなく、党としてすべて決めているので、私たちがやらなければならないことは特に変わるものではない。組織としてこれからも変わらず取り組んでいく」と述べました。
国民民主党の規約
国民民主党の規約では、所属する党員が倫理規範に違反する行為などをした場合に処分を行うことができるとしています。
このうち幹事長が行う処分として、重いものから ▽公職の辞任勧告 ▽党公認、または推薦などの取り消し ▽党の役職の一定期間内の停止または解任 ▽総務会名による厳重注意 ▽幹事長名による注意の5つがあります。
今回は、このうち3番目に重い党の役職を一定期間内、停止させるという処分となりました。
そして、党運営に著しい悪影響を及ぼすと判断した行為の場合は、これとは別の処分規定があり総務会や両院議員総会として ▽除籍の処分 ▽離党の勧告 ▽党員資格の停止が設けられています。
【政治部記者リポート】党内で聞かれる本音は
今回の処分は、党が置かれた悩ましい実情がうかがえます。
玉木氏は党の創設者で、まさに顔といえます。
先の衆議院選挙での躍進で果たした役割は大きく、掲げる政策実現に向けて与党との協議が本格化する今、玉木氏を失いたくないというのが党内で聞かれる本音です。
一方、来年の参議院選挙を見据えれば、おとがめなしは許されないとの声もありました。
党関係者は「重すぎず、軽すぎず、とバランスに気をつかった」と話しています。
国民民主党にとっては今回の処分も含め、世論の理解を得て党勢を広げていけるのかが問われることになります。 (责任编辑:)
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