キーウ、2024年2月29日 - 脆弱なコミュニティを支援するという極めて大きな必要性の下、ウクライナの国連開発計画(UNDP)と慈善財団「savED」は、日本政府の支援を受けて、キーウ州とチェルニーヒウ州の教育機関に3万9,000ドル相当のシェルターと安全教室の設備を提供しました。 この支援により、戦争の影響を受けた地域の約4,000人の子どもたちが、重要となっている安全に関する知識を向上することを可能するだけでなく、子どもたちが物理的に保護され、また中断なく学習に励む環境を提供します。 この支援には安全教室での双方向型学習のための視聴覚教材が含まれており、火災の安全、爆発物の認識、交通ルール、基本的な応急手当など、基礎的な安全確保の原則をシミュレーションを通して学ぶことができます。 さらに、300人の子どもたちが、火災時の安全、基本的な応急処置の実施、「savED」による爆発物リスク教育(explosive ordnance risk education: EORE)に関するトレーニングを受け、戦時中に非常に重要となる安全な行動に関する意識を高めました。 UNDPウクライナ事務所ヤコ・シリアーズ常駐代表は、戦時下において、子どもたちは最も脆弱なグループのひとつであり、見慣れないものに対する子供ならではの好奇心により、危険にさらされる危険性が高くなると指摘しました。 「このような教室を作ることで、子どもたちが安全や備えに対して責任ある態度を持つようになり、緊急事態が発生時に適切に行動できるようになります」とシリアーズ氏は述べました。「シェルターに設備を整えることは物理的な保護だけでなく、戦時中も途切れることなく学習が続けられるよう、質の高い教育環境を確保する上で極めて重要な役割を果たします。UNDPは若い世代の福祉と教育を優先することで、戦禍に見舞われた地域社会の将来の回復力と持続可能性に投資しています。」と同氏は述べました。 チェルニーヒウ州では、スターリイ・ビロウス初等中等学校、ノヴィイ・ビロウス初等中等学校、対テロ作戦で活躍した英雄ド ミトロ・ステパンチェンコにちなんで名付けられたホンチャリフスキ、セメニ フスキ児童・若者創造力育成センターにシェルターが設置されました。 キーウ州では、マカリウ、チェルボナ・スロボダ、コロンシーナ、パシキヴカ、コピリヴの各初等中等学校に安全教室が設置されました。 マカリウ村のヴァディム・トカール村長は、子どもたちに爆発物の危険性を知らせる対策の重要性を強調しました。 「人々はまだ(ロシア軍の侵攻という)恐ろしい出来事から立ち直りきっておらず、私たちは野原や森、道端、廃屋にどれだけの爆発物が残されているかは想像することしかできません。もちろん、今日私たちはそうした危険があることを知っています。しかし、この事実を理解するだけでなく、爆発物をどのように見分けるか、そして爆発物を見かけたらどうすればいいかを知ることも重要です。今日、そうした知識はすでに必要なものとなっています。子供も大人も、その危険性を再認識する必要があるのです。」 慈善団体 "savED "のキーウ州およびチェルニーヒウ州におけるプロジェクト・マネージャーであるウラディスラヴ・ソボラは、学校に安全教室やシェルターを設置することは、誰もが怯えることなく成長し学ぶ機会を得られる環境を作るための第一歩であると述べました。 「これは、身の回りに潜む危険を防ぐだけでなく、将来の世代に対する責任を認識することでもあります。学校の安全を確保することで、市民社会の基盤を強化し、積極的に人々を守る文化を形成することができます。すべての子ども達は恐怖を感じることなく、妨げられることなく教育を受ける権利があります」。 安全教室の設置は、身の回りの脅威に対する子どもたちの意識を高める効果的な方法として、ウクライナ教育科学省の規則で定められています。このような教室に視覚的な教材を備え付け、双方向の教育方法を用いることで、子どもたちは危険な状況を認識し、それに従って行動することを学ぶことができます。シェルターは空襲やミサイル攻撃の際に子どもたちを守り、教育の継続性を確保するために設計されています。 背景 シェルターと安全教室は、「戦争被災地における教育の改善」プロジェクトの一環として設置されました。このプロジェクトはUNDPの支援のもと、国際慈善財団「savED」が、日本政府の資金提供による「戦争による多次元的な危機への対応を通じたウクライナにおける人間の安全保障の推進」プロジェクトの枠内で実施しています。 (责任编辑:) |